ヴァイオリンのはなし

 大学の研究者には楽器の演奏を趣味にしている人がけっこういる.私の所属する研究科にもチェロを弾く先生やクラリネットを吹く先生がいらっしゃる.私自身はこどものころにピアノを習っていたが,小学生のうちにやめてしまい,その後はまともに練習することもなくぱらぱらと自己流で弾くだけであった.ピアノにはピアノの面白さがあるのだが,ピアノではできないこともいろいろあって,以前から木管楽器か弦楽器を弾いてみたいと思っていた.

 ただ,思っているだけではいつまでたっても弾けるようにはならないので,思い切ってこの4月から先生についてヴァイオリンを習い始めた.もうすぐ50歳というこの年で弦楽器を始めるなど無謀だとは承知しつつ,いざ始めてみるといろいろと面白いことがある.その経験をもとに,年をとってから弦楽器を始める人に参考になるメモを残しておこうと思う.